第2話「地球を守るアイドルにも、練習場所がいるのデス」その1 |
『アイドル騎士団みるきぃクレヨン』 第2話「地球を守るアイドルにも、練習場所がいるのデス」 0・狭いケド、文句言わない 「お~、こんな場所あったんだ」 「全校生徒のほとんどがこんなとこあんの知らないと思う」 「なんか匂わね」 「足元、平らじゃないし」 「文句言わない。場所あっただけでラッキーなんだから」 「ほいじゃストレッチングから。いくよっ」 「お~、よくできた下級生」 いっち、にっ、さん、しっ。 みんなジャージで、さ、練習開始。 あれ? 前回も狭いとこから始まったような・・・。 1・もう地球守ってやんねぇぞ 我が巌厳学園高等学校および中等部の放課後は、チア部の自主練習で埋めつくされる。 なんせウチのチア部、通称GGCは、部員四百人を越える大所帯ですから。 全国制覇12回、世界大会の優勝も2回という強豪にして名門ですから。そりゃ人気もあるんですよ。 かたやこちら、今年度に発足したばかり。部員たった5人の同好会・アイドル騎士団ですから、練習場の確保も大変なのです。 あ、申し遅れました。 わたくし、アイドル騎士団の5人の部員全員が所属するアイドル・ユニット[みるきぃクレヨン]のリーダーで赤担当の田畑カンナでございます。 わたしたちが練習を始めた、幅2メートル、長さ3メートルほどの空間は、校舎の裏に面しております。 敷地の都合でフェンスが折れ曲がってて、校舎にもトイレの出っ張りとかがあったりして、そのせいで、そこだけぽこっとできた忘れられた空間なのです。 出入りするには、あっちもこっちも、幅ほぼ60センチばかりのすき間を通り抜けるしかありません。 校舎にはほぼ閉めきりの小さな窓と換気扇がぶぉ~っと回っております。 いや、中がトイレだって知ってるから匂うような気がするだけだってば。 はい。なんども換気扇見て、匂い気にしてるのが、黄色担当の左右田スミレです。 「いっち、にっ、さんっ、しっ」 と、元気に声出してるのが、一人だけ中等部3年の最下級生、ピンク担当のあやりんこと丸居アヤメです。 その向こうの、ちっちゃい体で真剣にストレッチングしているのが、歌も踊りも、ウチらの中では一番で、緑担当の森野ミズキ。 その反対側の端っこにいるのが、一人だけいっこ上の二年生で、変人の紫担当・髙井カズラです。 え? メンバーカラーとか、どっかからパクってないか、って? いえいえ、気のせいですよ。 気のせいですってば。 「じゃ、ガクマチからいく?」 「いいよ」 持ってきたピンクのちっこいラジカセを、アヤメがぴっ。 顧問の下川先生作詞作曲の、ガクマチこと『学園のある町』のイントロが流れ始めます。 「せ~の」 教わったとおりの振り付けで踊りはじめるわたしたち。 まだまだ、ぜんぜんサマになってないんですケドね。 しかしその時、わたしたちの斜め上空を一匹の蜂がホバリングしていたことなど、まったく気づいていませんでした。 しかもその蜂が実はロボット・カメラで、わたしたちのことをのぞき見してたなんて。 ちょっとぉ、どこのどいつよ。 * 「こいつらか」 「いえ、こんなどんくさい動きではありませんでした」 「じゃ違うな」 なんか操作すると、こいつらの乗る小型宇宙艇のコンソールの3D映像が移動を開始します。 そっ。わたしたちの上空にいたロボット・カメラ蜂が、ぶ~んと別の場所に飛んでいったのです。 画面には、学園キャンパスで自主練に励むGGC部員の姿がつぎからつぎへと捉えられます。 「似たようなヤツばっかしじゃないか」 「ですねぇ」 「どやってめっけるんだよ。どれがどれだか・・・」 「まったく、どれがどれだかです」 「お前、至近距離で対面してんだろっ」 「はっ、しかし、顔が、隠されておりまして・・・」 「こ~りゃまいったぞ」 まいったのが、コスプレにしか見えない派手はでの制服を着たヂャアという男です。 もひとりが、こないだ、わたしたちのアイドル・デビューのとき、西淵のおじさんを襲った五人組銀髪男のリーダー銀髪男なのであります。 おや、後ろのほうに、あと四人もいるような・・・。 こいつら、宇宙人なんですよ。 こんどは、なにするつもり? * さてこちら、練習中のわたしたちです。 ♪駅からつづく長い坂道の~ぼ~り~ 口ずさむわたしたち。だって、校内ではあんまり大きな声で歌うなと下川先生に言われてるんですもん。 GGCに「うるさいっ」とか言われるのがオチだからって。 そりゃ、へたっぴだけどさ。 しゃあないので、週末にでもみんなでカラオケ行って練習することになってマス。 先月のツキイチGGCでの前座としてのアイドル・デビューがさんざんに終わったわたしたちですが、めげず、くじけず、前を向いております。 いつか、歌と踊りで、GGCを越える日のために。 え? 夢、大きすぎ? てへっ。 あ、でもね、昨日の夜もこんなことがあったんだ。 あたしが居間で練習ノート作ってたら、お母さんが覗きこんできたんだ。 「あら、張り切ってるじゃない。どしたの?」 「ちょっとね、やる気になる事件があって」 「へ~え、中学の時は、部活なにやっても続かなかったあんたがねぇ」 「い~じゃんか」 「そういう映画見たことあるわ」 「え?」 「演劇部のうだうだした部長が、新しい先生に出会って、演劇に目覚め、目標持っちゃうの」 「知らないよ、そんなの」 って、お母さんのことうざい扱いしたんだけど、でも、ちょっとうれしかったかも。 そう。目標とか持てなかったあたしが、初めて出会ったなにか。それが[みるきぃクレヨン]かもしれないから。 もちろんね、まだ他のメンバーのことよく知らないし、みんなの気持ちがホントにひとつになったか、自信はない。 ケド、こうやって歌い、踊ってても、だぁ~れもてれてれしてない。 それだけでも、みるきぃクレヨンとしては、前向きになった証拠だと思うわけですよ。 が、不意に、 「はいはいはい、そこまでそこまで」 ぱんぱんぱんと手を打ちながら狭い空間に入ってきたのは、ぬあんとGGC Wonderersのセンター・アザミだった。 後ろからサブセンターで同じ一年生のユリエがくっついてきてて、いきなしラジカセをぴっと止めた。 「なにすんの」 「誰の許可もらった」 両手腰において、いきなり上から目線。 「許可?」 「下級生が練習場所取られたって言ってきたんだよ」 「はあ?」 見ると、狭い通路から中学部の子たちが顔を出している。 「だって、誰も使ってなかったから・・・」 「ここがチア部第17自主練習場だって、知らなかったの?」 「ええっ?」 知るわけないじゃん、んなこと。 「それとも」 ユリエが口をはさんでくる。 「ダンス対決でもして、それで決める?」 「あ、ヘタな方が取るとか」 カズラ、それボケすぎ。 「なわけないだろ」 ほぉ~ら。 「ウチの下級生とダンス対決して、あんたらが勝ったら、ここ譲ってもいいケド」 語尾上がりのケドが気にくわない。 その上、ぞろぞろと狭いとこに入ってきた中坊めらが、これ見よがしにウォームアップなんか始めやがる。 けど、 「しょうがないよ。別の場所探そ」 いっちゃんダンスに自信のあるミズキが、真っ先に折れた。 この一言で、スミレもアヤメも、力が抜けた。 これじゃ、強気には出られない。 「分かった。みんな、行こ」 ラジカセを持ったアヤメを先頭に、アザミとユリエが見守る中、ぞろぞろと狭い空間から出ていくことになった。 前にカズラ、最後にあたし。 「じゃ、さ」 「じゃ、さ」 あたしとカズラと、アザミのほうに振り向いて、同時に声を出した。 「あ、どうぞどうぞ」 「あ、じゃ」 カズラに譲られて、改めて口を開く。 「ダンス勝負に勝ったときには、ここ、もらうから」 前のほうでアヤメが「ひゅ~っ」と声を上げ、ミズキがにっこり笑い、スミレがきゅっと唇結ぶのがわかった。 これくらい言わなきゃ。 リーダーだもん。 「いつでもどうぞ」 「約束ですよ」 アザミの上から目線振り切り、狭い通路に向かって歩き出した。 「カズラ」 「ん?」 「アザミに、なんて言うつもりだったの」 「もう地球守ってやんねぇぞって」 「それ言っちゃダメでしょ」 アヤメとスミレが、慌ててカズラの口を押さえてる。 そう、あたしたちは、地球を守る戦士でもあるのです。 ど~ゆ~わけか。 2・皮肉なものだな。ここまで来て、地球を眺めているしかないとは 「練習は?」 「場所がなくて」 「はっ」 下川先生の短いため息。 ほぼ物置の狭い部室に戻ると、下川先生が新曲の歌詞を書いてた。 「あ~、アーマーあればなぁ」 椅子に座り、いきなり机の上に体を投げ出すカズラ。 「きれっきれで踊れるもんね」 スミレの言葉に、アヤメも頷いている。 「なんでアイドル・パフォーマンスに使っちゃいけないんですか?」 「だからあれは、地球人類を宇宙人の侵略から守るためのもの」 下川先生が声を潜めて言う。 なにしろこのこと、地球人類にはヒミツなのだ。 「でも、あたしたちにしか使えないんですよね」 なんか不満そうなスミレ。 「そうそう」 「なんで?」 アヤメが無邪気に聞く。 「だからぁ・・・」 「シュークリーム買ってきましたぁ」 下川先生が言うのと同時に、弟のコブシがコンビニの袋下げて入ってきた。 「わいっ」 シュークリームへの反応では世界一のアヤメがもうひとつ手に取っている。 「ちょうどいいとこに来た、コブシくん、説明してやってよ」 「へ?」 「アーマーが、なんでこの五人にしか使えないのか」 「何度も説明したじゃないですか」 「何度聞いても分かんないんだもん」 そうそう、アヤメ、あたしもそう。 「しょうがねぇなぁ」 なんか生意気なんだよね。まだ附属中学の二年生のくせして。 「だから、先月、脳波取りにいったじゃない」 「うん」 それはアイドル騎士団結成二週間目。やっと部員が五人になった、その日のことだった。 なんだかのデータ取るのに協力するとかで、にしぶち酒店さんの旧倉庫の一階に行ったのだった。 そしたら、四角い顔のおじさんがいて、わたしたちは一人ずつ椅子に座ると、頭に電極見たいのいっぱいくっつけられて、しばらくじっとしていたのでした。 「あれが実は、ノンゼーイ波ってゆう、宇宙人が発見した脳の波長を取っていたんだ」 「はぁ」 だいたいこのへんから分かんなくなってくるんだ、いっつも。 「そいで、アーマーは、固有のノンゼーイ波にのみ反応して起動するんだよ」 「だから?」 「だ~から、赤のアーマーは姉ちゃんが装着しないと起動しないの」 「ほかのヒトだと?」 「起動しない」 「ふ~ん」 分かりました? 「ふ~んじゃないでしょ。姉ちゃんたちにしか宇宙人は撃退できないんだかんね」 「宇宙人って・・・」 「あれか」 そう。さんざんに終わったアイドル・デビューの直後、わたしたちの頭の中でぴ~ぴ~と音が鳴り出し、それはなんと緊急信号だったのでした。 でもって、大慌ての下川先生に導かれて、なにも聞かされずにアーマーを装着させられたわたしたちは、宇宙人だという銀髪の男どもから西川のおじさんを救出するために、バトルるハメになったのでありました。 「宇宙人って、あんなへぼいの?」 「アーマー? はカッコよかったけど、なんかしょぼかったよね」 と、アヤメとスミレ。 「そこには大きな謎があるのよ」 謎好きのカズラ。 「だからそれも説明したじゃない」 うんざりで言うコブシなんだけど、そも、あたしの弟がなんでそんなに宇宙人に詳しくなったわけよ。 そこも、謎。 「月の裏側に、大宇宙船団が集結してるのよね」 カズラ、信じてるわけだ。 「でも、宇宙人の使う新エネルギーを無効にする装置をハカセが作ったために、行動できなくなっちゃってるんだよ」 「そのために、その装置を見つけて、壊すために工作員が来るかもっていうんでしょ」 ミズキがめんどくさそうに言う。ってことは、あんま信じてないな。 「あのへっぽこが工作員?」 これまたあまり信じてない組のアヤメ。 「おかしな連中だったって、ハカセも言ってたけど」 だから、なんでウチの弟が、ハカセとかとそんなに親しいわけ? 「でもまた、誰かを送りこんでくるかもしれないから、警戒は怠るなって」 「そういうことだから、キミたちもそのつもりで、な」 って、下川先生、なんか自信なさげ。 「けど、なんであたしたちなんですか?」 スミレ、いい質問。 「それわぁ・・・」 ってコブシ、なんで下川先生を窺う? 「言っただろ。アーマーを作ったハカセが、キミたちのピュアなハートに惚れてしまったんだって」 じとっ。スミレ、ミズキ、あとあたしの、疑り視線が先生に向かう。 「奇跡の五人だなぁ、あはは」 なんかごまかしてる。 「確かに」 信じたメンバーもいたみたいです。 「地球を守る五人のアイドルに選ばれたなんて、確かに奇跡だわ」 ど~ゆ~奇跡かは別にして、確かに奇跡ではありますケド。 「地球を守るアイドル」 カズラが、力のこもった声で繰り返す。 「カズラ、それ気に入ってるよね」 「当然でしょ」 「まぁね、それやらないと、みるきぃクレヨンつづけられないみたいだし」 諦めたみたいに言うミズキ。 「代われるもんなら誰かに代わってほしいけどね」 350のペットボトルいじりながらスミレ。 「あちしはけっこ気に入ってるよ」 あれ、アヤメ、そっち? 「おう、分かってるじゃないか、キミは」 カズラがアヤメに手を差し伸べてる。 「は~、練習、どうしよ」 なんとなくため息ついたけど、この五人といるのって、なんか心地いいって感じてた。 でもって、月の裏側に集結してるとかいう宇宙人のことも、ちょっとだけ考えた。 * 「皮肉なモノだな。ここまで来て、ただ地球を眺めているしかないとは」 モニターに映る青い地球を眺めながら言うのは・・きゃっ、超美形の男子ではありませぬか。 でもって傍らには、これまたちょ~かわゆい美少女。え? 妹なんだ、美形少年の。 「ヂャアが地球に行ったみたい」 「なに?」 と、顔を上げる超美形お名前カントが、超かわゆい妹お名前ジルを見ます。 その後ろの窓からは、暗黒の宇宙に浮かぶ無数の宇宙船のシルエットが。 そう、ここもその中の一隻の船内なのであります。 「協力者の顔写真は?」 「兄さんに言われたとおりに」 「コンプリートにディレットしたんだな」 「ええ」 「それじゃ・・・」 [なにしに]って言葉を飲んだんだな、ここは。 「またぐだぐだになるかもよ、ヂャアじゃ」 再びモニターの青い地球に視線を移すカントとジル。 「見てみたくなった」 「なにを?」 「地球とやらを」 カントの言葉に、ジルがそりゃかわゆく微笑む。 * そのころ、ヂャアのロボット・カメラ蜂は、相変わらず巌厳学園の校内をあちこち飛び回っておりました。 しかし、送られてくる映像は、チア部の自主練、チア部の自主練、軽音の練習、チア部の自主練、チア部の自主練、応援部の練習・・てな調子。 「誰が誰だかまったく分からんじゃないか」 「はぁ」 「どいつもこいつも、同じようなかっこして、同じようなことやってるぞ」 「はぁ」 「はぁしか言えんのかっ」 「自動翻訳機はバージョンアップしてあります」 「そんなことは聞いとらん。その、きれきれダンスとやらでイルカクーコ破ったシュバリアンはどれなんだ」 「あっ」 ヂャアの副官あつかいされてる銀髪男が素っ頓狂な声を上げました。 「ミルクでも買い忘れたか?」 「なんかちょっと動きのいい連中が、移動しております」 「ん?」 モニターに映っていたのは、第二校舎に向かうアザミとユリエと、あと何人かのWonderersメンバーでした。 あ、Wonderersってゆうのは、GGCの選抜チームのことね。 そのちょっと前、裏門のあたりで、下級生にきれっきれっなとこ見せてたのが、ちらっとモニターに映ったのでした。 「ヤツらかもしれんのだな」 「はぁ」 自信なさげ。 「ともかく、追えっ」 てなわけで、ロボット・カメラ蜂が、アザミとユリエの斜め上空で監視を始めたのでありました。 * 「これから、どんな活動していくんですか?」 ミズキが、下川先生に聞く。 「ツキイチGGCはもう出らんないんでしょ」 返事の前に聞くカズラ。 「でもないだろ」 「え~っ、またブーイングの嵐あびるんですかぁ」 めいっぱいイヤな顔のスミレ。 そう。わたしたちは先月終わりのツキイチGGCというイベントのオープニング・アクトとして、初めてのステージに立ったのだった。けど、結果は。 応援部の連中を中心にした帰れコールを浴びるハメに終わったのでした。 「だからさ、今度ツキイチGGC出るときは、もっと拍手もらえるよう、お前ら、頑張らなきゃ」 そりゃそうかも。けどみんな、道は遠いって顔してた。 「でも、それまでどこかで活動しなくちゃいけないじゃないですか」 あたし。一応、リーダーらしいとこ見せてみた。 「路上、考えてる」 「はぁ?」 「ろじょー?」 みんなのお目々が丸くなる。 「うん。駅前のタバコ屋さんがお店閉めちゃったろ。そしたら、隣の電器屋さんのご主人が、軒下使ったらどうかって」 「はぁ~ん」 誰もが、駅前のようす思い浮かべてた。 あそこか。駅からすぐの、通学路だ。 「もうちょっと人通りの少ないとこのがいいんじゃないっすか」 スミレが上目遣いに言う。 「それじゃ経験にならないじゃないか」 「そりゃそうっすけど・・・」 「いいじゃない。やれるとこがあるだけ」 「うん、あちしもそう思う」 ミズキとアヤメの声が、みんなの気持ちをまとめた。 「でも、その前に・・・」 あくまでリーダーっぽく、あたし。 「練習場所どうするんですか?」 「それな」 「どこもかしこもチア部で埋めつくされてますよ」 「屋上」 「屋上?」 「あそこは応援部の縄張りじゃないですか」 「でもその分、人口密度が低いんだ」 「そうだけど・・・」 「ハナシしてみようと思ってる。端っこ貸してくれって」 「屋上かぁ」 わたしたちを野次りまくり、「帰れ」コールの音頭までとった応援部の隣で練習するのか。 「いいんじゃない、屋上。雨の日できないし」 あらスミレ、そんなにサボり癖のヒトだったの? 「あと、新曲作ってるから」 下川先生が、歌詞書いた紙ひらひらさせてる。 「いいっすよ、新曲は」 ほおづえついて、そっぽ向いた。 新曲、軽音のあいつに、また頼めないかな。 そんなたらたらした午後の時間が流れてく・・はずだった。 [その2につづく] |
by planetebleue
| 2016-07-19 16:13
| アイドル騎士団
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